経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(フルミスト点鼻液)に関しまして

フルミスト点鼻液は、2003年にアメリカで承認され、現在は多くの国や地域で承認されている鼻から噴霧するタイプの生ワクチンです。

日本では2023年に厚生労働省から承認されました。少量のワクチン液を左右それぞれに1回ずつ鼻腔内に噴霧するのみで、針は使用しません。

★良い点★
・鼻に噴霧するため痛みが少ない
・接種回数が1回で効果の持続期間が長い
・予防接種のインフルエンザ株と異なる株が流行してもワクチンの効果が期待できます。
★副反応★
・接種後に30-40%の人で接種後3~7日までに感冒様症状(鼻水、咽頭痛、咳など)を認めることが、数%の人で発熱を認めることがあります。
・稀ですが、発疹、蕁麻疹の他、アナフィラキシーショックやギランバレー症候群のような重篤な副反応が出現する可能性は否定できません(現在使用されている他のワクチン同様)。
★接種ができない人★
・適応年齢以外の方 2歳未満、19歳以上の方
・卵白やそのほかのワクチン成分に対して重度のアレルギーやアナフィラキシーの既往がある方
・アスピリン服用中の方
・ステロイド・免疫抑制剤の内服により免疫が著しく低下している方、免疫が著しく低下している方と接触する可能性のある方
・明らかな熱(37.5度)がある方
・重篤な急性疾患に罹患していることが明らかな方
・妊娠していることが明らかな方
・重度の喘息を持っている方
・その他医師が接種不適当と判断した場合
★注意点★
・注射型のワクチンと比較すると高価です。
・鼻づまりがある場合、効果が十分に発揮されない場合があります。
それら症状が軽快してからの接種をお勧めします。
・接種時に強い抵抗があり、十分に噴射できなかった場合には効果が十分に期待できないことがあります。(この場合再投与は必要ありません)
・接種後にはなみず・くしゃみがみられても再投与は不要です。