アレルギー性鼻炎とはALLEGIC RHINITIS
アレルギー性鼻炎とは、花粉やハウスダスト(ダニ・カビ)など、特定のアレルゲンが鼻の粘膜に入ることで、鼻水や鼻づまり、くしゃみなどの鼻炎症状が起きる病気です。 アレルギー性鼻炎が重症化すると、集中力低下、不快症状による睡眠不足などが原因で、生活の質の低下につながりやすくなります。また自然治癒が難しい病気ですが、早期に治療することで症状を抑えることが可能です。
アレルギー性鼻炎の治療の種類
アレルギー性鼻炎の治療は、薬などによる対症療法が一般的で、日常生活に支障が出ないように症状を抑えることを目的としています。また、アレルゲン免疫療法や初期療法も行われています。
- 薬物療法
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薬物療法はアレルギー性鼻炎の基本治療です。
症状の出方は個人差があるので、患者さん一人一人に合わせて処方します。- 抗ヒスタミン薬:鼻水・くしゃみを抑える効果と即効性があります。
- 抗ロイコトリエン薬:鼻水・くしゃみのほかに、鼻づまりを改善する効果があります。
- ステロイド点鼻薬:炎症を抑えて、強い鼻づまりを改善する効果があります。鼻の中で噴霧するため体内にはほとんど吸収されないので、副作用の心配はありません。
- アレルゲン
免疫療法 -
アレルゲン免疫療法はアレルゲンのエキスを少しずつ増やしながら摂取して、時間をかけて体に慣らしていき、アレルギー反応を起こりにくくする治療です。
舌下免疫療法とはSUBLINGUAL IMMUNOTHERAPY
舌下免疫療法は、アレルギーの原因になっているアレルゲンを少しずつ体内に摂取してアレルギー反応を弱めていく治療です。 治療期間は3年~5年と長期間ですが、対処療法(レーザー治療や薬物療法など)とは違い、スギ花粉とダニアレルギーを根本から治療します。治療を継続することで、アレルギー症状の緩和もしくは完全に抑えることができます。
舌下免疫療法の治療方法
症状の原因となるアレルゲンをはじめに調べます。
スギ花粉やダニアレルギーと検査結果ががでたら初回投与をし、翌日からは自宅で投与を行っていただきます。その後、副作用が出ていないかどうかを1週間後、1か月後にそれぞれ確認します。
治療を継続しながら、少量ずつ薬の量を増やし、長期間に一定量を服用することで体に慣れさせます。その後3年までは維持期として、経過観察を行いながら一定量を継続して服用します。
投与方法については、治療薬を舌の下に置いて1分ほどしてから飲み込みます。
治療の副作用を最小限にするためには、投与後の5分ほどあけて飲食やうがいをするようにしてください。
また、薬の服用前後2時間ほどは入浴や運動は避けるようにしましょう。
舌下免疫療法Q&A
- 舌下免疫療法の治療について教えてください
- アレルギーの原因になっているアレルゲンを少しずつ投与して、身体に慣らしていく治療法です。アレルギー体質を根本から改善していく治療です。
- 舌下免疫療法はどのようなアレルギーに効きますか?
- スギ花粉とダニアレルギーの治療に有効です。また、ハウスダストのアレルギーにも有効です。
- 治療は何歳から始められますか?
- 5歳以上で、さらに舌の下に薬を1分間置いておくことができれば治療は可能です。
- 治療を開始する時期はいつ頃がいいですか?
- スギ花粉症は、スギ花粉が落ちつく6月~12月頃から治療を開始することができます。ダニアレルギーの場合は、いつでも治療を開始できます。